なにかと問題が多かったポートメッセなごや新第1展示館公演。

今回はトイレと駐車場の大混雑問題を取り上げてみたいと思います。

こういった事は過ぎてしまえばウヤムヤにされるキライがあり、当ブログも本来なら来週に迫ったさいたまスーパーアリーナ公演の話題を取り上げるべき時期になっていますが、あえて「ひつこく」検証したいと思います。

トイレ問題

現状把握

先ずはポートメッセなごや新第1展示館の配置図をご覧ください。

各フロアのロビー側しかトイレが有りません。

1F図面上方は楽屋のトイレです。

しかも一方通行とするため出口の通路がスペースがデッドスペースになっています。

15,000人収容可能な展示館にこの程度しかトイレが無ければ、あの大混雑は必然の結果です。

「2階のトイレが空いてます!」のアナウンスで階段をあがったけどあまりにも長い行列を見て、また1階に下りる方も・・・。

 

設計者側からみた「トイレ」とは

小田さんのオハナシを引用させていただきます。(引用元:2012年建築ジャーナル11月号

卒業設計に取り組んでいたとき、図面を書いていると、ここを端折(はしお)ってはいけないというのが分かるじゃない。俺の中ではトイレと階段っていうのが面倒なんだけど、それを適当に済ましておくと、いずれその大事な部分を埋めなくちゃいけない・・・。

トイレは利益を生みません。

設計者としてもどうしてもおざなりになってしまいます。

しかし利用者にとっては非常に重要な施設です。

利益を優先した、利用者に冷たい展示館と言われても仕方ないでしょう。

付き人がトイレにこだわるのはココなんです。

コンサートを気持ちよく鑑賞できてこそ優れた会場でであると言えるでしょう。

決して音響の良し悪しだけではありません。

初日、開演21分遅れの原因

ヨメや読者の方々のオハナシを総合すると、整理誘導がメチャクチャだったそうです。

だから大混乱して長蛇の列があちこちに枝分かれし、横入(よこはい)りが横行・・・。

バイト担当者に食って掛かる方もいらっしゃいましたが責任者が飛んでくるわけでもなく、その場でオロオロするばかり。

いったい現場責任者の方はどこにいらっしゃったのでしょうか?

なぜ2日目は定刻6分過ぎに始められたのか?

主催者側から直前に注意喚起がなされました。

しかし実際フタを開けてみると初日は開演時間を21分遅らせたくらいの大混雑でした。

2日目公演では2階全部を女性トイレに変更されました。

しかし個室数が圧倒的に少ない男性トイレを女性用に転用しても焼け石に水。

ではなぜ2日目は初日より早く始められたのでしょうか?

読者の方のオハナシを聞くと・・・初日にえらい目に合ったので、2日目も大混雑を目の当たりにすると大勢の人が再入場口から出て外のトイレに行ったとのことです。

要するに他の施設のトイレも使用しなければ、あの規模のライブは対応できないという事が証明されました。

今後のトイレ対策

①仕切りテープ等を活用した行列の明確化、横入(よこはい)り防止。

②指揮命令系統の整備と責任者の各エリアへの配置。

③仮設トイレの設置。

④外部施設のトイレへの誘導。

等々の対策が必要でしょう。

ただ個人的な意見を述べさせていただくとすると、会場の問題だけでなく劣悪な交通アクセスの観点からも今後はあのよ~な大規模コンサートの開催はされない方がよろしいかと・・・。

中休み

カタイ事ばかりの話題ばかりでは疲れますので息抜きをしましょう。

Twitterで読者の方から「秋の気配」ならぬ「尿意の気配」がウケましたので・・・

替え歌を作りました。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

「尿意の気配」

あれはあなたの 好きな場所

短い行列 キレイなトイレ

あの場所だけは 他の誰にも

教えないでね

ただそれだけ

大いなる 尿意はまた

汗が流れ

走るすべもない

こんなことは今までなかった

短い行列を 探している

短い行列を 探している

ああ 嘘でもいいから

微笑むふりをして

僕のせいいっぱいの

ダジャレにも

あなたは受け止める はずもない

こんな会場 いままでなかった

客が展示館から

離れてゆく

客が展示館から

離れてゆく

「秋の気配」より

元歌作詞:小田和正

替歌作詞:付き人

駐車場について

駐車場に関しても当日の朝に主催者側からお願い文がありました。

ところが現地に行って車の流れに乗っていくとごく自然に立体駐車場へと列を作って吸い込まれて行きました。

「え~?閉鎖されて無いがな!」

駐車場の入口に立っていた整理係の方も制止されることなく中へ誘導されました。

「お願い文」と異なっていることを疑問に感じましたが「金城ふ頭駐車場」が満車になった為、急きょ立体駐車場も解放されたものとその時は思いました。

ラッキー!と思いましたが終演後、地獄になろうとは誰も思わなかったでしょう。

当初の予定では閉鎖されて使用禁止だったはずの立体駐車場にも関わらず、終演後の混雑回避の立て看板やチラシが準備されていたのも不思議でした。

よく考えてみれば、開演前は分散して車が入庫しますが、終演後は一斉に出て行きますので大混雑するのは当然でした。

・・・で2日目は会場近くにある「ファニチャードーム本店」さんで3,000円以上お買い物をすれば駐車場が無料になるというウワサを聞いて対応された方も・・・。

要するに「トイレ問題」と同様に外部の施設に頼らないと運用できない事が露呈しました。

まとめ

開館記念コンサートという事で何事も未経験だったことは判りますがこれらの混乱の予想は充分できたことです。

それに対して有効な対策が取られていませんでした。

コンサートの開催ありきで利用者をないがしろにされたことが残念でした。

グッズ販売売場には人員を割(さ)けても、利益を生まないトイレや駐車場には手薄に・・・。

次回も巨大会場のさいたまスーパーアリーナ公演が控えています。

ポートメッセなごや新第1展示館公演の二の舞にならぬよ~に!

キョードー東京さんの手腕やいかに?

注目しましょう。

現地レポでもその辺りをしっかりとお伝えいたします。←またトイレの写真を撮るんかいな?

蛇足

トイレの便器等は愛知県常滑市に本社がある「INAXさん」と思いきや・・・福岡県北九州市に本社がある「TOTOさん」でした。

企業競争が激しいんですね。←アンタ!そんなことより小田さんのライブに神経を集中せなあかんがな!